Daniel Nava

昨日満塁ホームランを打ったダニエル・ナヴァは2007年インディリーグのトッププロスペクトに選ばれていたとは言えカレッジ、ビッグリーグのマイナーリーグに比べてまったくといっていいほど関心の持たれるものではありませんでした。

メジャーリーガーになるまでの長い道のりを今読み返すと感慨深いものがあります。

元々身体が小さく、リクルートされたわけでなく入部したサンタクララ大では2003年トライアウト中にカットされ、2年間は洗濯係をしたり、機材を整える役割に徹していた。このままコーチになるかと思っていたNavaだったが3年生になって身体に筋肉も付いた頃、サンマテオ・ジュニアカレッジに移りそこではスポットを得ることができた。打率.430でジュニアカレッジ・オールスターにも選出。2年後再びサンタクララへ移籍。

3年生になりWest Coast Conferenceでは打率.395、OBP .494をマークするがドラフトされるには十分ではなかった。

2007年ついに独立リーグのChico Outlawsから声がかかる。それも本来スプリングトレーニングに来るはずだった選手が当日になっても現れなかったための代わりだった。24才のNavaは打率.371、OBP.475、オフェンシブのカテゴリーではほとんどがリーダーでChicoをリーグ優勝に導きリーグのMVPになる。

そこで独立リーグをスカウトしていたレッドソックスが目を留めたわけです。

その移籍料は1ドル。もしもスプリングトレーニングもリリースされずにいられたらさらに$1499の上乗せがつくものであった。2008年のスプリングトレーニングでNavaを見た結果、彼はいいかもしれない、ということでそのままキープすることになり独立リーグにその$1499を払い、Navaには月給$1100を支払うこととなった。

最初のチームははHi- AのLancaster（ここではたまたまリハブをしていたLackeyからホームランを打ってLackeyをむっとさせたりもしている。）.341/.424/.523/.948をマークする。

09年はケガで2ヶ月遅れてHi-AのSalemに所属（この年からレッドソックスのHi-AはLancasterからSalemに変更）。ここでは.339/.434/.929を打つ。そこですんなりAAのPortlandへ昇格。.364/.479/.568/1.047を打つ。

成績はいいものの周りの典型的なプロスペクトと比べて注目は浴びることはありませんでした。

選手養成のディレクターHazen「彼は年齢が上だからな。それでもプロとしての機会をあまり与えられなかった選手としてはおもしろい選手だ。」

09年のPortlandでの期間は短かったとはいえ、翌年AAAでの外野スポットを争う立場になっていた。それはメジャーへあと1歩というところまで近づくことを意味する。わずか3年前はプロの野球選手になるなんて一生ないと思っていたことからするとまるで夢のようだ。

「ビッグリーガーと同じロッカールームにいられるなんてものすごいね。」マイナーリーグキャンプのときビッグリーグの練習試合に呼ばれたときNavaはそう言った。「これまでのことを考えると、自然に僕に与えられるものはないと思っている。去年ああだったから今年もそうだ、と言うことはないのだ。」

「もっと一生懸命にならないといけないのはわかっているけどビッグリーガーになれる可能性がどんどん高まってきているんだ。少なくとも『去年よりチャンスはあるんだ』ってことは言ってもいいと思うよ。」


そしてメジャーリーグデビュー

カリフォルニアから駆けつけた父「目にバンドエードがほしいよ。泣きすぎた。」
「周りの人は息子は小さすぎるだの遅い、投げられない、パワーがない、いろいろ言ったが私は彼を信じていた。身体じゃなくてハートを見ていたからだ。」

Tito「彼に言ったんだ『こんな日はもう2度と来ないんだ。楽しんで全力でプレイしろ。』そしたら本当にそうしてくれた。」

WEEIのラジオ実況解説Joe CastiglioneはプレゲームショーでNavaとインタビュー。
1955年メジャーデビュー戦でホームランを打ったMilwaukee BravesのChuck Tannerの話をし、「初球を打て。初球は2度と見られないんだぞ」とアドバイスをする。
Nava「できるだけのことはするよ。」

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Jacoby、Hermida、Cameronなどけが人続出で困ったなと思った反面、こんなにいいストーリーがあるのかと思うと人生ってすばらしいなと日曜日の朝からうるうるしたbmbでした。

Navaのグランドスラム